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ビタミン剤

第18章 宵待ち草


ははっマヌケ過ぎでしょ
かなりイかれてるしこりゃ重症だわ。


真夜中のリビングでぐだくだの状況に陥っている
どうせ
明後日には帰って来るんだから

なのに
待ち焦がれて待ち侘びてるみたいな情け無い自分がいてたりする。
おとなしく眠って明日を迎えなよ?
そう問いかけたところで結局のところは堂々巡りな訳。


手にしてたコントローラーを手放す。
ゲームに集中なんてまったくできなくてテレビ画面に切り替えた。

眠れないなら強めの酒だよね

アルコールの手助けを借りてぜんぶ忘れて夢心地なんてのもありだし。

冷蔵庫には冷えたビールと翔ちゃんの知り合いから貰ったっていうヨーロッパのチェリー酒。

それを手に取ると鮮やかにきれいなピンク色の酒を
2人のグラスに注いで乾杯した
旅立っていった夜を思い出してこめかみが震えそうになるのを無理やり堪えた。



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