ビタミン剤
第19章 ニンカツ
完全なる降伏。
頼りなくひらひらと舞うニノちゃんの白い腕が
白旗を掲げてるようで頼り無げで可愛らしくて
目を細めて眺める。
「ダーメ。まだイケるでしょ
俺ね、今夜はニノちゃんのこと
絶対妊娠させるって思ってんの。」
「…ぅあ、やだも、ぅひゃ…ッ!
する訳ない…じゃん。
俺は、ん…まーくんと一緒、男だっ。」
「いやいや、
それが可能性があるかもなんだよね。」
「なに言って!…ぁ…やァっんんッッ」
可愛らしい喘ぎ声で
文句言われたって煽られるだけなんだけど。
めちゃくちゃ感度のイイ声。
「それがさ、ロケ地の沖縄の水族館で
すっげーの発見しちゃったんだ。」
膝の上に乗せたまま
抜き差しの抽送は怠らずに、得意げに水族館で
仕入れた真新しい知識をニノちゃんに
話し始めた。
「沖縄に生息するハゼって魚の種中に
両方向性転換できる種類があるらしくってさ
メス同士を水槽に入れとくと、身体の
大きいメスのほうがオスになって、
オス同士だけなら、身体の小さなほう
がメスになるんだって。
しかも1度だけじゃなくて何度も転換
出来るとかって、すげくない?」
「そんな、魚、…ぁぅ…知るかっ
ん、ンン、はぁ…もう、やぁ。」