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ビタミン剤

第20章 ウブじゃないアナタ




アナタには敵わない


翔くんの手に入れたくても手に入らないもの

それは俺の為に欲してくれてる翼




「ね、潤。もう一回しよ?」

「えっ?…いいの」

「今度は俺が潤の上になりたい
俺を乗せてうんと気持ちよくして?」


それがあなたの望みなら
俺の手でかなえてあげれる

俺の為に求めて望んでくれる翼をその美しい
アナタの背中に生やしてあげる


「サイコーに気持ち良くしたげる」

「んぁ…ぁあ…潤っ…ぁんっ…」

「…翔っ…翔っ…」

俺の上で揺らめきながら羽ばたいて
舞い上がろうと腰浮かせた瞬間に
激しく突き上げて深く抉ってあげると
吐息とあまい響きの嬌声をもらしながら
うつくしい翼を広げて飛翔する。


「…んん…あっ…潤っ…ぁんっ…あああっ」


弛緩する身体がぐったりと倒れこむのを
やさしく抱きしめながら背中の翼を撫でてあげる
鼓動が穏やかなリズムになるまでずっと
俺の上で抱きしめて、ずっと繋がったままで


俺の為に優美な翼を広げて
俺の腕の中で舞い上がり
俺の身体の上で昇天して
また、俺の元に舞い降りてくれた



アナタはまるで俺の腕の中の天使
けど、天使みたいに天空へ飛び去りはしない

ああ、真っ白な羽根が見えるよ
愛しい人の背中に生えるもの

それは俺だけに愛でることが許されて
俺だけが触れることのできる

アナタの背中にあるうつくしい翼



おわり

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