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ビタミン剤

第22章 年下のオトコノコ



真っ赤なりんごみたいな頬っぺた
っていうか、首や胸元まで真っ赤かで
まるで食べ頃の果実になっちまったみたい

酔っ払いの潤ちゃんは
へろへろになっちゃうし
口調だって甘えたさんになって
ホントかわいいんだ。


「そろそろお布団行こっか?」

「やぁーらぁ
まぁだあー呑むんらもぉーん
ましゃきはなんれぇー酔ってないのぉ」


しなやかに抱きついてくるぐにゃぐにゃな
かわいい軟体生物

いや、やっぱ
たわわに実った完熟の果実そのもの

丸ごとかぶり付いてあげたいくらい。


アルコールと香水と汗が混ざりあって
潤ちゃんの首すじのあまい香りが更に芳潤さを
漂わせてる。


「俺は明日も朝から仕事だからさ
付き合えなくてごめんね、潤ちゃん。
今度ゆっくり呑もうね。」

「やぁーらぁ、やらやらっ!!
ましゃきはおれとぉ、おしごとのぉ
どっちがぁだいじなんらぁよぉぉ」


ソファの上で駄々をこねながら
手足ばたばたしちゃうとか
こんな甘えたさんのかわいい潤ちゃんが
いるなんて、

きっと誰も信じてくれないだろうな。





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