ビタミン剤
第22章 年下のオトコノコ
あっ!
もしかしたら……
そっと寝室の扉を開けてベットの上の
潤ちゃんを見つめる
手足を折り曲げて横向きになって熟睡中
のかわいい生き物。
なんだかなぁ…
起こしたくはないんだけど
でも、たぶん…ここなんだよね
そっと布団と毛布をめくって
かわいい寝顔の潤ちゃんにごめんねって
囁きながら
ゴソゴソとパジャマのポケットを探ってると
「ん…ん…ぁ…まさ……き…?」
ほら、起こしちゃった
せっかくの休みでゆっくり眠れる朝なのに
「…潤ちゃん、おはよ。
仕事行ってくるね、鍵ここだよね?」
「…………はよ…ごめん
俺、どうしても…雅紀に…
いってらっしゃいって言いたかったから…」
パジャマの胸ポケットのボタンを
外して鍵を取り出した。