ビタミン剤
第5章 夏まつり
俺たちはよく駆け引きをして遊ぶ
戯れ合いながら
ゲーム感覚で楽しんでる
画面に向かってカチャカチャする
ゲームは好きではないし
得意でもない
だけど
愛しの恋人はほっとけば永遠にでも
ゲームをしていられる属性を
持ってるから
なるべく一緒にいられる時間を
2人で楽しめたらなぁって
いろいろな事を思い付いては
ニノに試してみたりしてる
ね、ニノ
明日はさ、俺がニノに
何回キスが出来るかゲーム
試してみない?
いいけど
翔ちゃん俺に勝てるの?
新しいマジックを開発中のニノが
カードを自在に操りながら微笑む。
いいねえ
強気で挑発的な微笑み
堪んない
フフ、じゃあ自宅は無しで
頬っぺも無しだよ
くちびるへのキスをどれだけ外出先で
出来るかってことにするよ?
オッケーィ
もちろん負けた方には
罰ゲーム有り
勝者の言う事をなんでも聞くことね
お、ハードル上げるねぇ
だって
俺負けないもん
翔ちゃんには悪いけど
勝ちにいくから本気のガードするし
ニノの予想は3回
俺は10回
駆け引き、算段、画策
めでたく10回越え
もちろん勝者は俺
ま、ニノに至っては7回越えしちゃって
からは
諦めモードになって
どうにでも好きにしてくれ
オーラ放ってくれてたんだよね
あれから2週間が過ぎて
マネージャーに都合をつけてもらい
ようやく手にした2人のオフの日