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ビタミン剤

第28章 フタヨンマルマルのシンデレラ



おなじ和也特製オリジナルブレンドなのに

1人きりで飲む珈琲はどうにも
美味しいとは思えない切なさのする味と香り



今日は3日ぶりに24時前に帰って来れた。


呼吸を整えてから
3日間ずっと考えてた言葉を口にする。




「えっとね…かずとキスしたい
一緒にお風呂入って、それからかずと一緒に寝たい」

「いいですよ、
それだけでいいの?」


問いかけてくれる穏やかな口調と
色気を孕ませてる涼しげな目許、見つめられると
胸の奥をきつく掴まれる気がする




「あとね、かずとエッチしたい。
…かずの…のみたい…明日は午後からだから
朝ゆっくりできるからかずのが…中に欲しい」


吐き出した想いに頬が染まっていくのがわかる。
カップからあがる珈琲の湯気でこの真っ赤な顔を
隠すことができるかな。

かずの視線を感じるけど
恥ずかしくて、顔を上げることができない。


鼓動が高鳴る

緊張を誤魔化すように珈琲を口に含ませる
ブラックなのになぜだか甘い味がした。


3日ぶりの恋人同士の甘い時間。


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