ビタミン剤
第30章 ムテキのヒーロー
高性能なハードを保ち
日々膨大な量のデーター処理をこなして毎日
最新情報に更新していってる人。
その優秀な脳はときどきバグる時があるようで
回路が全くつながらない事があって
そんな時はどうにも使いものにならない
魂の抜けたお人形さんみたいになっちゃうんだ。
いわゆるシャットダウン状態
擦り減らした分を充填してあげたいけど、
メンテナンスとか、修理、
俺らに出来ることなんてほぼ無いわけで…
「はよ〜」
暢気な足取りて入ってきたよ。
まあ、歩きスマホなんてこのアナログな人は
したりしないんだけどね
いっつも眠たそうな顔を隠そうともしない。
でも、この人にしかできないんだよね。
ちょっとこっち来てくださいよって
指先で招くようにして呼び寄せる。
「んあ、なんだ?」
欠伸しながら返事してるし
まだ翔ちゃんの様子に気付かないんだから
きっとまだ、寝ぼけてるんだろうなぁ。
あっちあっち
指さして見せるたのは翔さんの座ってる方向
「うぉ?
アレってもしかして電池切れ的なヤツ?」
「んーたぶんね。
ほら、ここはリーダー貴方の出番でしょ?
ビシッと決めてあげてくださいよ」
「……分かった」
潤くんだって、相葉さんだって
心配そうに見守ってる
目配せして3人で楽屋から出ることにした。