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ビタミン剤

第35章 縁結びの神さま


「へぇ、山の神さまのパワーかぁ
おぉ、めっちゃ美味そう!」

「縁を結びつけてくれる神様の力で…
智くんとしっかり結ばれてたいから。
ずっとずっとこの先も硬く結ばれたいし、
智くんとの絆が解けるとか絶対嫌だから
ゲンかつぎでも、神さまの力でも
なんでも借りたいって思ったんだ」


おむすびの説明が終わって
指先や手のひらにくっ付いてるご飯粒をペロっと
食べてると
うるうるした眸で智くんが抱きついてきたから
思わず両手をあげちゃった。


「翔ちゃんっっ!
そんな風に考えててくれてたんだ、ごめん!
おいら帰ってきた早々に拗ねて怒ったりして。
後輩に嫉妬してやきもちとか焼いて」

「あは、もういいよ、仲直りしてくれたし。
さっき智くんにいっぱい愛してもらえたから
俺も今すっごくしあわせっ」


「おっし!んじゃ翔ちゃんお手製のおむすび
喰って神さまのパワーもらって
おいらまたベッドでガツガツ頑張るねっ!!」

「え?…や、あのね、さっき充分に…」



どうしよう…爽やかな笑顔でさらりと言った
とんでもないセリフ
もしかして、俺がスイッチを入れちゃった?



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