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ビタミン剤

第36章 続 縁結びの神さま


「あ、お疲れ様です。」

「おう、お疲れ、ちょい買い物してぇんだ。
寄り道してくんねぇかな?」


マネージャーに頼んでスーパーに立ち寄って
もらう。タコとキュウリ、あとは貝だな。
鮮度の良いヤツが有るといいな。

翔ちゃんが頬っぺた膨らませて
もぐもぐ美味そうに食べる顔は
たまんないくらいかわいいんだ。

今夜もあの笑顔に癒されまくるぜぃ!

買い物して、車に乗り込むと
チーフマネージャーから電話があったらしく
また翔ちゃんのCMが決まったらしい。
けど、その内容について翔ちゃんが
事務所NGにして貰いたいって言ってるみたいで、
いつもはなんでも快諾してくれる櫻井さんが
珍しいって言ってましたよって
運転しながら話してきた。

詳しい内容は聞いてないらしくその話題で
おいらの今日の仕事の反省点を言ってこられたけど
まったく耳に入ってこなかった。

はやく翔ちゃんの口から聞かなきゃ
どんな内容でなにをNGにして貰いたいのか。

いつもなら車に乗ったら直ぐに眠り込むのに
頭が冴えて眠気なんて気配もこなかった。







「うわっ!…えっ?ちょっ、智くん…っんん」

待ちきれずにドアの鍵外して待機
足音の気配で扉を開けると驚く翔ちゃんが
いたけど、
腕引っ張って鍵掛けて抱き寄せてキスした。


びっくりしてるけど、翔ちゃんもキスは
嫌がってなんてなくって、
乱れた呼吸、ひと息いれさせたげようと
くちびるを放すとせがむようにツンと
突き出してくるんだ。

うっとりと蕩けるようなかわいい顔を
玄関で見せてくれる。


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