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ビタミン剤

第6章 ニンニン



カンパーイ


「智くん
主演映画おめでとう!」

「えへへ。
ありがとう翔ちゃんっ。」

「すっごいね、
きっと智くんのかっこいい演技が光る
作品が出来上がるんだろうね。」


「まだ台本はもらってないんだ
だから楽しみなんだよね。」


テーブルの上の料理の減り具合は
今の所ほぼ俺が平らげてた。
智くんはいつもより饒舌な分
箸の進み具合がとまっている。

「うんまい
これも、これも
すんげえ美味いよ、智くん。」

「翔ちゃん、頬張り過ぎ。
ほら、口元に付いてるよ。」

智くんのきれいな指先が
伸びてきて、口元に付いてる
飯粒をとってくれ
ニッコリ笑いながら
パクりとそれを食べてくれた。

こんな時の為に
都内の個室があるお店情報は
ほぼ網羅しております。
大切な恋人との大切な時間を
大事にしたいから情報収集には
余念はありません。

御礼に智くんの好きなお刺身を
一切れ選んで智くんの口元へ



「はい、あーん。」

「わーい。」

そうです
俺たちおつきあいしている
ラブラブ馬鹿ップルでーす。


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