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ビタミン剤

第38章 愛のある風景

Sside

今ごろ、智くんとニノは海の見えるコテージで
のんびりしてる頃かな。
いや、もう釣り船の上?

んでもってニノの作ったおにぎりとかをぱくぱく
頬張ってたりして。

早朝現場に向かうと撮影が延びて急遽の休みが
貰えることになった。
電話の向こうで驚く雅紀に荷物をまとめといて
って伝えた。

すぐに智くんの番号にダイヤル
理由を話すと快く了承してもらえた。
メゾネットタイプのコテージは部屋数にも余裕が
あるから
翔ちゃん達も来たらいいのにって
2人が仲直りした翌日、冗談で誘ってくれた事を
実行するぜ。

マンションに戻って助手席に乗り込んだ雅紀が
食い気味にたずねてくる。

「ねぇねぇ翔ちゃんってば、どこ行くの?
海外とかならムリだよ?」

「違えよ、もっと近くだよ。
智くんとニノと合流させてもらうことにして、
今夜は海沿いのコテージで泊まるからさ」

「なぁーんだ。なら良かったぁ。
へへ、あ、はい翔ちゃん、コーヒーでしょ
あとね眠気覚しのガムに、小腹空いた時のおやつ。」


満面の笑みでテキパキと用意してくれる。

すっかりアウトドア派の俺の行動を熟知して
くれてる愛しい伴侶。


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