ビタミン剤
第39章 ノクチルカ
「じゃあ行ってくるね。」
「ああ、たのしんでおいで」
「うん、あ、ホントに迎えに来てくれるの?」
「ああ、すこし遅くなるかもだけど
迎えに行くよ。」
「ふふ、ありがと。今夜のドライブ楽しみにしてるね」
抱きよせてキスしてくれる力強い両腕が好き。
頬を撫でて、くちびるにそっとふれる潤のキレイな指先は、自分でも知らない軀の未知の性感帯を暴いてくれる。
たっぷりと絡ませたお互いの舌
吸い合って、奪い合って
ようやく離れたくちびるが銀糸の名残りを引く。
2人の離れがたい気持ちを現すかのように。
「…は…ぁ…じゅ…んっ…」
「ねぇ、翔もう一回しよっか?」
「やっ、…じゅ…だめっ…」
玄関先のキス以上のふらちな行為
せっかく装いだってきめたのに…
太腿をきつく擦り付けるように膨らみかけた
中心部を刺激される。
耳朶を舐められて耳穴にねじ込まれる
尖った舌先が鼓膜に卑猥な水音を響かせてくる。
火照った軀を捩らせても逃げ場はなくて。
甘嚙みされて、執拗に吸い付かれる頃には
潤の身体に縋り付いて許してって哀願してた。