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ビタミン剤

第39章 ノクチルカ


移動車に乗るように勧めたが
どうしても俺とタクシーで向かいたいと我儘を
言って引っ付いてくる風磨。
その様子をメンバー4人が遠巻きで見ている。



「おまえの我儘で周りを困らせるな
んなこと言ってると俺は帰るぞ!」

「兄貴っすみませんでしたっ
ダメですっ帰らないでください、俺あっちに
乗りますから!絶対に来てくださいね」

よく懐いてる同じ大学出身のかわいい後輩
俺にとってはただそれだけのこと


ホテルに到着すると
まるでエスコートするように横並びで歩いて
俺の肩を組んでくる。
男子高出身あるあるだから違和感は感じなかった。
ただ視線を感じた先にはやっぱりメンバー4人がいた。


食事会がはじまりそれぞれのテーブルで会話が
盛り上がっている。
もちろん俺のテーブルには風磨が横を陣取って
今日のコンサートの内容が出来るまでをこと細かく上機嫌な様子で饒舌に話しだしていた。

事務所スタッフ、
嵐と共通のコンサート関係者
懇意にしてる先輩や後輩たち
有りとあらゆる方面に俺がコンサートに
来てくれないってボヤいてたらしい


「そしたら兄貴から
明日コンサート行くよって連絡が入ってきたから
マジで俺、飛び上がって喜びましたもんっ」

「根負けしたんだよ。
結構な連絡が来たんだ。はやく行ってやれだの
見に行ってあげてくださいとかさ。
ったく、参ったよ…」




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