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ビタミン剤

第40章 嵐影湖光


Mside


「っっくぅ……フゥ…」

「ぁ…ぅあ…んんぁ…はぁ…」

2度目の絶頂を俺の中で向かえた智。
俺を抱きしめる至福に満ちたその表情には眠りに誘われる前の心地よさを見せていた。


「潤、ごめん…もう、ムリだわ。
おいら、…先に寝ちゃうね…」

「ん…えっ?ぁあ…おやすみ…」


まだ挿入されたまま
智の分身が深く奥まで突き立てられている。
俺の下腹部の最奥には恋人が吐き出した有りったけの精子。

背後から抱きしめてくれる腕は褐色の細く見えるけれど軽々と俺のことを抱き上げてくれる力強さを持っていた。



付き合い始めた頃は
もっともっと長い時間激しく揺さぶり続けて
くれてたのに…


わがままなのか
ふしだらなのか



簡単に睡眠という欲望に白旗を揚げて
意識を手放してしまう智が恨めしく思えてしまう。

抱かれる喜びを充分に知ってしまった
熟れた己の肉体が
みだらな熱を持て余している。


ちっとも熱がおさまらない
このままじゃあ軀の芯が疼いて眠れない




情事後に1人で処理する虚しさ
燻った状態のこの慾が慰められるとはとうてい
思えないほどの、あさましい肉体の熱量。





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