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ビタミン剤

第40章 嵐影湖光


「いつかね…考えとく。
でも翔ちゃん俺ら五人の身体にはもうとっくに、
翔ちゃんの一部が混ざってるよ。」


「智くん…ありがと。
やっぱ智くんがリーダーだね。敵わないや。」


「そうだ!久々五人で旅行とか行きたいね。
あ、でも翔ちゃんの殺人的スケジュールとかは無しでね。」


情事の後の心地よい気怠さに襲われながら、静かに
瞼を閉じて5人だけの旅先のプランに想いを馳せてると、智くんが潤を隣の部屋へ連れて帰る仕度を始めだした。

なにかを口の中で咀嚼してるのかむにゃむにゃと
微笑む寝顔の雅紀と、寝言で智くんの名前を囁く
潤のその目許に浮かぶ涙。
あまりに愛おしく感じて、しばらくの間2人で見惚れていた。


「マジで、天使の寝顔だよね。
翔ちゃん、俺、潤のこと大事にしてるからね。
あんまり待たせると、独り占めしちゃうよ?」

「うーん、じゃあ今度、五人でオフになれる日
見つけて計画するから。
行き先は伊豆のほうにある俺んちの別荘でいい?」

「うんうん。じゃあ、潤に少し早めの
誕生日プレゼントってことにするからさ。
サプライズで嵐のみんなでおもいっきり潤を可愛がってあげようね。」

頭の中のデータが忙しく回りはじめる
日程を調整して、スケジュールを組んで
如何にかなる精神ではなくて、如何にしてみせる
本気の気合いと計画を綿密に膨らませていく。


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