ビタミン剤
第42章 The sho must go on
顔を洗って着替えてリビングにいくと、
やっぱりソファに凭れて居眠りしてる。
翔くんの手から転げ落ちた台本を拾ってあげて
テーブルの上に置こうとすると
おおきな図面らしきものが広げてあってテーブルを占領してる。
「へぇ、次のドラマで使うのかな?
それにしてもホント熱心だよねぇ」
おつかれさまって寝顔にそっと
キスしようとしたら気配に気付いて目を覚ました。
「ん、…潤っ…おはよ…おかえり…」
すこし寝惚けてる翔くんのくちびるを塞いで
直接的なぬくもりと振動でただいまって伝えると
奪い取るようにむさぼってくれる。
「…潤っ…ぁ…んン…」
うるうるした眸が見つめてくるんだ
もしかして誘われてる?
なんとか興奮を抑えようと深呼吸すると
「腹減って死にそうぉ…」
なんとも情け無い顔を作って両腕を伸ばしてきた。
それがいかにも翔くんらしくて吹き出した。