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ビタミン剤

第42章  The sho must go on



「当たり前みたいにいつも隣にいた潤が
突然いなくなった現実と向き合えなくて、
そのことが、1人じゃあ乗り越えれなかった。

俺は、強くなかったし…気持ちを切り替えようにも
不器用だから上手くできなくって……
だから
智くんに、ニノに、雅紀にも
寄りかからせてもらって、倒れないように
ずっと支えてもらってたんだ」

瞳を潤ませて、言葉を選びながら気持ちを整理
するかのようにゆっくりと話してくれる。

「俺が潤の名前を呼んでも誰も怒ったりしなくて
きっといつかまた、いつも傍にいてた
あの頃の2人の関係に絶対戻れるからねって
囁いてくれてた。


3人の優しい強さに
いつだって護られてたから
またこうして潤と触れ合える事が出来たんだ。


どんなにつらい夜だって
独りぼっちで膝を抱えてると
智くんが、ニノが、雅紀が、連絡をくれて
駆けつけて抱きしめてくれたんだ

先の見えない漆黒の暗闇の中を彷徨っている
ような時でも
俺を見つけて捜し出して
しっかり腕を掴んでくれて、
こっちだよって、こっちに潤がいるんだよ、
だから頑張れって指し示してくれてた。」

こんなに苦しめてた
こんなにも想い続けてくれた

遣る瀬無い夜を、先の見えない不安に
消えかかった炎のともし火を3人で大切に守って
くれてたんだ


「俺1人だけだったら
きっとここには居なかった。
とっくに壊れて砕けて魂のぬけた廃人になってたと思うから」

「翔くん」

「潤が誰より好き、大好き。
でもね、俺は嵐の5人の中の1人の櫻井翔で
5人全員が…
5つのパーツがどれも揃ってないと
俺は…俺として櫻井翔でいられない。」


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