光を探して
第1章 パパがいなかった頃
ある日の夜。
リビングからママとパパの喧嘩している声が聞こえてきてリビングに行こうとしたら秋に止められた。
「行ったらあかん。」
「何で?」
秋はただ黙ってわたしの手を握っていた。
秋は何を思ってたのかな。
「お金何につかったん!?」
「うるさい!」
「どうすんのよ!
あの子らのお金!」
「お前が黙って稼いでくればええねん!」
優しかったパパはどこ?
怖くて秋がいる布団に入って寝た。
何でパパとママは喧嘩してるの?
何でママは泣いてるの?
気がついたらわたしも秋も寝ていて起きたらママもパパもいなかった。
でもリビングには制服とランドセルがあり小学生になれるんだと安心した。
まだ何にも知らなかった、これから起こることを。