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俺は一歩
部長に近づいて

『これ…。この録音した会話…。今から上に聞いてもらいます!!』
続けて
『あ、この今の俺と部長の会話も録音中です』
と冴島に
伝えた…。

『俺がキモいから、イケメンしか経理部にはいてほしくないから、俺を目の敵にしていたわけですか…　理不尽ですよね』

『…………………。』
冴島は
黙っている

俺は
『育児と仕事を爽やかに両立してます!!みたいなイメージ…。もう終わりですよね。これ今から上に持っていきますから…』
ともう一度告げて
給湯室を出かけた

俺は
久々に感情を攻撃的に吐き出したので
喉がカラカラだった


と
その時
観念したのか冴島は
俺の肩に後ろから手をおいて
『待って!!』と
小さく震える声を発して
俺が給湯室から出ていくのを止めた

そして
『ごめんなさい…。ホントごめんなさい。』と
涙目になりながら
謝罪してきた

いつもは
気の強い自信満々の女だから
冴島のこんな態度は始めて見た


しかし
まだおれの怒りはおさまらず
『ごめんなさい』では済まないくらいな
心境だった…。