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きみがすき

第2章 *イチ*



ニノの知り合いが経営しているという店。
木造の厚い扉を開けると、カランと落ち着いた鐘が鳴った。
落ち着いた雰囲気の店内。何ヵ所か水槽が置いてあり、色とりどりの熱帯魚達が泳いでいるのが見えた。すでに席はほとんど埋まっており人気があるお店なんだろうなと思った。
普段は居酒屋にしか行かないから、すごく新鮮だ。

何より水槽!俺魚大好きなんだよね。水槽の近くの席が良いななんて考えていると

「いらっしゃいませ。」と店員が近づいてきた。

ニ「潤くん!」とパッと笑顔になるニノ。

この人がニノの知り合いなのかな?

「かず、久しぶりだな。元気だったか?」と話す店員さん、店内が薄暗いから顔が良く見えない。

ニ「うん。元気だよ。潤くんも元気そうでよかった。今日は突然ごめんね。席、大丈夫だった?」

「何言ってんの。かずの頼みだったら何とかするよ。」とニノの頭にフワッと手を乗せる。


そんな様子を見ていた俺と翔くんの視線に気づいたニノ。少し慌てて、
ニ「あ、えっと、こちら俺の友達の松本 潤。この店で、店長みたいのしてるんです。」「潤くん、俺の職場の先輩の大野さん。と、大野さんの友達の櫻井さん。」と紹介をしてくれて、今度は松本さんの顔が良く見えて目が合う。

目鼻立ちがハッキリとしていて、目力がハンパない。っていうのが第一印象かな。

松「店長みたいなのって。まぁまだそうだけど…。」と拗ねた顔。
「あ、うちのかずが、いつもお世話になっています。」とペコリと頭を下げる。

「あ、いえ、こちらこそ。お世話になっています?」と慌てて俺も頭を下げた。

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