テキストサイズ

きみがすき

第18章 *ジュウナナ*

*大野*




「それは松潤に大切にされてるってこと、なんじゃないの?」


ニ「わかってますよ。それに大切にしてもらわないと困りますし。」


…だってさ、松潤。




晴れて友達となった俺達。
ってのも変だけど、この年で友達っていう照れ隠しと、ふざけも入って再度乾杯なんかしちゃったりした。


でも、やっぱりさっきのニノが気になって、

でニノは「気になっちゃいます?」って何故だか少し嬉しそうに答えた。


内容は、
まぁ…なんだ、簡単に言うとあれだよ。

松潤が、ニノに手をだしてこない。ってこと。

付き合い出してそれなりに経つのに、キスしたのは1回だけなんだって。寧ろその1回が気になっちゃうよね。教えてくんなかったけど。

それで、ニノは自分に色気が足りないから。かなって。で『俺って色気ありますか~』の質問に繋がったわけ。

わかりにくいわ。いや、わからねーわ。




「でも意外だなぁ。松潤ってニノのこと大すきって溢れてるのにね。」


ニ「え?」


「この間もね、松潤に怒られちゃった。」


ニ「怒られた…?」


「うん。『かずが、大野さん大野さん煩くて、すっっっげー迷惑』って。だから早く相葉ちゃんとのことどうにかしろって。
ふふ。ニノ愛されてるなって。」


ニ「…潤くん。」
何故だか唇を尖らせる。

「素直に言っちゃえば?物足りないって。松潤も待ってるかもよ?」


ニ「物足りないって…。素直に言えたら苦労しませんよ。」
いまだに尖らせた唇。

「確かに(笑)恋って付き合ってからも、悩むんだねー。」


ニ「何を呑気に。

…連絡は無いんですか?」


「…う~ん。無いねぇ。」
自然と頭が下がっちゃう話題。

ニ「…なにやってんだかあいつは。」
ニノはすっかり気の抜けたビールを飲み干す。

あれ?さっき取り上げたのに。

ニ「ねぇ大野さん。
相葉さんと上手くいったら、ダブルデートしましょうね。」

そう言われて前を見ると、にっこり笑ったニノと目が合う。


そっか、そうだね。前向きにね。


「うん。よし。釣りに行こう!」


ニ「なんでそうなった?!」


「ニノも行こ?」


ニ「行きませんよ!」


「えー?友達じゃんー。」


ニ「友達の乱用ですよ。」


「えー?」


ぐだぐだ



ぐだぐだ



そんな嵐の前の夜。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ