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魔王「勇者討伐の旅に出る」

第3章 隊商

用心棒「やめていただきたい、暢気などと言われては収入に響く」

商人「まったく…私が気にしてるのはオオカミでも嫁なんかでもないさ」

用心棒「では、何を?」

商人「…」

商人「…今回の行商の、最北端の村を覚えてるかい?」

用心棒「ああ、覚えていますよ。あそこに行くのは2どめだが、何度見てもあの渓谷の眺めは素晴らしい」

用心棒「まあ、道中は恐ろしく険しいが。あんなところまで毛皮を仕入れにいく隊商は、ここくらいのものでしょう?」

商人「それだけモノがいいんだよ。王国で重宝される」

用心棒「しかし、あの崖を行こうと言うのには驚かされました。肝が冷えますよ。無理をなさる」

商人「あれで一番マシな道さ。文句を言うんじゃない」

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