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Best name

第32章 最高の名前

『アイル…ちょっと・・・いらっしゃい』



『え・・・・』





話も中盤…

アイルのお母さんが突然アイルを呼ぶ。





チラチラと再びアイルを

アタマからつま先まで見て

ドアの方に向かう。





『アナタ・・・メイクは
するならもっとしっかりしなさい。

~子どもじゃないんだから
もっと・・・ちゃんと…~』




『ぇ・・・わ、私・・・』





『TPOというものがあるでしょう…』




『ぅ…うん・・・ごめんなさい』






〃???〃

なんだ…イキナリ……。







『カツラギくん?』



『は…はい・・・っ?』








『悪いけど…どこか

お部屋を少し借りれるかしら?』



『?・・・・・。ぁ…二階に

アイルの部屋がありますから

・・・そこを』





『そう。ありがとう。

アイル・・・いらっしゃい』




『え・・・ママ…?』




大きなスーツケースに手をかけて
お母さんが部屋を出ようとする。






『アイル・・・・・~△△もってる?』




『持ってない…。
私・・・今ここには住んでないもの…』




『あぁ、そうね。まぁ、いいわ』









『・・・?』



『あ・・・良ければ…運びますよ』




スレンダーな体に、あまりにも重そうだ。



咄嗟にオレは

スーツケースに手を伸ばした。








……ってか、重い。




何入ってんだ・・・???




着替えとかか?

出張らしいしな。



女の人は、ホント物要りだよな。





『どうもありがとう。…力持ちね』




『ハハ…それぐらいしか

取り柄がないんですよ(笑)』






荷物を置くと

オレはすぐに1階に降りた。






・・・・・・応接間のソファには







スーツに

締め付けられたようなソウタさんが

のびていた・・・(苦笑)





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