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Best name

第32章 最高の名前

【親になる】













『アイル・・・・・お前

〃俺の娘〃になれ・・・・・』










『ぇ・・・』



『・・・そ・・・ソウタさん』






オレはもちろんだが

アイルは…腫れた目を大きく開いて

まばたきを繰り返し驚いていた。





『そーた…さん・・・何を・・・』










『俺が・・・お前の親になる。

〃親代わり〃じゃなくて・・・

〃親〃になる・・・・・』








戸惑うアイルに

ソウタさんは続けた






『おぅ・・・アイル?

~・・・〃親の役割〃も

ちゃんとしねぇ親なんかなァ…』





『……』





『お前の~・・・

娘の幸せも・・・願えねぇ親なんかなぁ

お前の方から捨てちまえ・・・?』






ビリっ・・・・・と

オレの中に衝撃が走った



おそらく・・・アイルにも




『娘の・・・幸せ願って

ちゃんと嫁にも
出してくれねぇような親は

とっとと捨てちまえ・・・・・!!』






アイルを思う・・・

アイルの幸せを願うソウタさんの

心からの・・・想い。





『お前の事は

俺が・・・ちゃんと嫁に出す』







オレは・・・めちゃくちゃ泣きそうだった






ソウタさん・・・ココ(心)が

デカすぎるぜ







そしてアイルは・・・すでに泣いていた



ポロポロと大粒の涙をこぼして



その理由は・・・言うまでもないだろう






〃養子縁組〃




手続きをすれば

アイルはソウタさんと

正式に〃親子関係〃を結べる






『でもっ・・・ソウタさん…それ…』




『オマエ~…
ハタチとうに過ぎてるからなァ…
ダレの許可もいらねぇ

もちろんお前の実親(オヤ)の許可も。
お前が望めば出来る事だ

お前が・・・望めばのハナシだけどナァ』





『~~でも…。

そんな・・・私…
そんな、カタチにこだわらなくても

私はソウタさんを父のように…
お父さんのように・・・思ってるよ?』




『~~・・・』







『なにも・・・そんな…急に』






『〃急に〃じゃ・・・ねぇよォ…?』




『えっ?…』




不安や遠慮をみせるアイルに

ソウタさんがいつものように

ニカッと笑いかけた

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