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第6章 幸せの足音

『お前ってさ…~zzz』





ゴトン!





ソウタさんがテーブルに突っ伏した。




『~~…つぶれんなよ。
イイ歳のオッサンがよォ…』

『よかったょ…』



げっ!起きてるし。



『え?』

『アイルの前に現れたのがお前で。
あの子も…随分と、柔らかくなってきた…』



『ソウタさん…』

『そりゃ はじめはなぁー…軽くて
チャラいやつでも現れたのかって~…』



『…ォィ;』

『女慣れして…アイルをその内の
一人にしか思わねーだろーと…』



『ォィ…;』


小声で反論する。
まぁ100%否定までは出来ないとこもなくはない。



『それが…こんな、アイルが変わってくなんて
…さみしいようで うれしくてナ…』

『…』




『リョウキ?』
『はい…』




『泣かすなよ…』
『……はい』



大切に…大切にオレが守るんだ。


これからアイルと築く幸せを…
そして、アイルのことを。



苦しみに耐えて頑張ってきたアイルに
沢山我慢もしてきたアイルに


これからはもっと楽しいことを…
幸せを感じてほしい。
自由に生きてほしい。


それをオレが隣で支えられるのなら
そんな嬉しいことはない
オレは心の底からそう思った。














『アイル、日曜どっか出掛けないか?』
『うん』

『デートしよ』
『……ぅん』

電話越しにアイルの声が少し震えたのがわかった

恥ずかしがったな…コレ(笑)

『どこか行きたいところある?考えといてよ』
『べつに…』

~相変わらずか…このへんは。









…と?











『…一緒に…いられるなら、どこでも』


…案外そうでもないかもな。

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