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第7章 彼女の幸せ

『ん。ずっと…。んふ…んふふふっ…』


珍しく

堪えきれずに笑い続けるアイル



『なんだよっ…? ;』


『ごめん、おもしろかったから
お友達といるリョウキも』




~~なんか調子くるうぜ



食事を済ませてオレのマンションに帰る




『待ってて、シャワー浴びてくる』

『うん…』



ソファをさしてアイルを座らせる


髪を拭きながら冷蔵庫の飲み物を取り出して
ソファのアイルに持っていく



『飲む?』

『あ、うん…ありが… …っ?!』


振り向いて驚いたアイルが
ペットボトルを取り損ねて床に落とした



『…?』

『服を…着て』




しまった

…クセで上半身ハダカで出てきてしまった



『ぁ…わり!…』

『~~~』


顔を赤くして反対を向くアイル

悪いことしたな

と思う反面オレは…


いや…いいや。



ソファに並んで休む
クーラーの効いた部屋が気持ち良い


薄着のアイルが少し、寒くないだろうか?
時々、二の腕をこすっているような…


『アイル…さむい?』

『ううん。ちょうどいい』



『…』

『あのね…時々おもうんだ』



『…何?』

『リョウキが…リョウキは…私のために
実は色んなことをガマンしてるんじゃないかって』



『どした?急に』

『今日…のリョウキ、すごく楽しそうで
すごく…カッコよかった。そゆ時間…
もっと持って欲しいって…』



『…』

『リョウキの好きなこととか
友達と遊んだりとか…私といる以外でも充実して
リョウキらしくいてほしいな…なんて』



『…ふふっ』


…この女…反則だろう


オレはアイルに
チュっとキスをした



こういう所が好きだ



さりげなく人を…オレをよく見ていて
人の何倍も口下手で不器用なクセに

伝えるべき事をちゃんと伝えようと方法を探す
相手に気を遣わせないように


『我慢ねぇ…』

『あたしには…我慢しないで…』



反則だろう!?再び!



オイオイオイ!!アイル
何言ってるかわかってんのか!?お前…


…ま、アイルのことだ

オレが思うような
いかがわしいイミでは言ってないだろう

きっとそうだ…


『~…ガマンもなにも
オレはしてないけどな?
じゃ、また試合あったら来てくれよ』

『うん。また見にいきたい』

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