テキストサイズ

Best name

第7章 彼女の幸せ

『彼女さんと皆でメシ食いに行きましょーよ?』
『カワイイ~♪』

『……~~』

アイルは完全に困り顔だ
…カワイイ…(笑)
なんて言ってるバアイじゃねぇかオレまで

『しっかしリョーキはさ、アタック決定率より
女決定率抜群てか!?現在のスコアは?
100パー?~200パー?(笑)』

『…オイ ;』

何を言うか、このバカ

『ポジションもオンナもマルチ対応っすね~♪』
『オイ… ;』

『マルチ…』
アイルが初めて口をきく

『そそ!リョ~さん器用っすから!
スパイカー、ブロッカー、セッター、リベロ
どこでもOK!オールラウンダー!
女の子も~そりゃもう…』

『オイっ!! ;』
『いでっ!…』

後輩にゲンコツをくらわす
こいつら
オレに仕返しのつもりか?チクショー…

少し人見知りしてるアイルが
ワタル達をチラチラとみる
そして…

『今にバチが当たりそ…』

少し冷ややかな目でオレを見上げるアイル

それをみてゲラゲラ笑うワタルたち
おぼえてろよコイツら~
ボソッっと言ったアイルの一言が…
中々グサリとささるオレ

『ハハ…さて、そのへんにして早く行こうぜ
リョーキ!ホラ彼女もさぁ』

『あー……』
気だるそうにするとアイルがオレの袖を
つんつんと軽く引っ張って小声で話す

『リョウキ行って?あたし…
勝手に来ただけだから。もう帰るし』


フゥ… ヤボな話は……ナシだぜ?

アイルの手を引いて、くるりと向きを変える

『あ…オイ リョーキ!?』
『じゃーなオマエら!(笑)おつかれ』
『…りょうき』

後ろでブータレてるのが聞こえるが
お構い無しだ
ジャマすんじゃ…ねぇよ?

ジャージ姿のまま電車に乗って
アイルとオレの家に向かう

『…よかったの?お友達…』
『いいんだよ うるせーから、あれぐらいで
お腹すいてない?何かたべたいもんあるか?』

『…アイスクリーム』
『~メシをくえ!メシを先に! ;』

『…あついんだもん』
ファミレスに入って昼食をとる

『…すごかった。試合』
『…~…そうか?退屈しなかった?』

『全然。観てみたかったから…
すごいね、あんな高いトコまで跳ぶって』

『~…』

アイルに褒められてるのか…?
不覚…赤面する

『顔にスパイクは…やり過ぎだけど。
ふふっ…顎ヘイキ?』

『ヘーキだよ…;てか、みてたのか』

ストーリーメニュー

TOPTOPへ