テキストサイズ

校えっち(校閲)ガール

第35章 桐生悠人の事情⑨

━━━━━ケイコにとっての万引き行為は
単なる憂さ晴らしだった。
綺麗で聡明で財閥の一人娘であるケイコは
女子大では敬遠されていた。
友人なんて一人もいない。
女子大を卒業したら親が決めた相手と
結婚することも決まっている。
次にケイコが向かった先はネットカフェ。
自宅では観れる映画も本も制限されていた。
ケイコはバッグの奥底に隠してある
ネットカフェの会員カードを受付に提示すると
一人用の部屋へ入っていき
それを見届けたアツシも手続きを済ませると
ケイコの隣の部屋へ入った。



高さ2メートルほどのパーテーションで
区切られた二畳ほどの部屋。

リクライニングチェアに腰掛け
耳をすましながら
未央の次の行動を待つ。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ