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校えっち(校閲)ガール

第37章 桐生悠人の事情⑩

未央本人に確認したい。

「俺、帰るわ」

椅子から立ち上がると
一目散に会議室を出ようとした。

「待ってッ」

背後から杏奈に抱き付かれた。

「私……ずるいんです。わざと未央が
不利になる話を持ち出したんです」
「気にしてないよ」

杏奈の抱き付く力加減が強まる。

「気にしてくださいッ。怒ってくださいッ。
嫌いって言ってくださいッ」
「怒ってないし嫌いにもなってない」

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