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校えっち(校閲)ガール

第5章 観覧車の校閲

日曜夜の観覧車は若干混雑していて
待ち時間に10分を要した。

「そっちのワンピースの方が可愛いね」

映画館の校閲で着用していたワンピースは
クリーニング店に預けてしまい
別のワンピースを着用してきたが
実は私も今のワンピースの方が
気に入っている。

「……ありがとうございます」

……また緊張してきた。

「大丈夫だよ。一緒に頑張ろ」

悠人は諭すように私の手を握り繋いだ。

「……はい」
「原稿にはこんなシチュエーション無かった
けどね」

いたずらっ子のように笑い
繋いだ手をギュッと握られた。

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