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恋と秘密と幼なじみ

第6章 もう大人だよ!

陽姫は子供っぽい頑固さで譲らない姿勢をみせる。

「でもな、ひめちゃん」と語りかけたところで陽姫の携帯が鳴る。

「えっ……ええーっ!?」

『ママです。仕事が早く終わったので今から帰ります』

「どうしたの?」
「……ママ、帰ってくるって」
「マジ!?」

祥吾は慌てて飛び起き、脱ぎ散らかした服を集める。

「大丈夫だって。今から会社を出るらしいから……あー! 残念!」

悔しがりながらも、心のどこかで安心もしている。
そんな複雑な気持ちで陽姫は唇を尖らせていた。

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