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恋と秘密と幼なじみ

第8章 夏の足音

彼が抜けてもまだそこに違和感が残り、いつまでも中にいてくれてるようだった。

祥吾はゴムを外すと用意していたらしいビニール袋に入れて袋の口を結ぶ。

「さすが祥吾君は用意がいいね」
「まぁな」

部屋のゴミ箱にコンドームなど入ってるのを見つかったら間違いなく家族会議だ。

「暑いね……」

陽姫はタオルケットで身体を隠しながらリモコンを取り、スイッチを入れる。

エアコンが動き出す機械音を聞きながら、

「これも夏の足音なのかなぁ」
「夏の足音? 何それ?」
「ううん。なんでもない。でも夏の足音っていうのも、悪くないね」

陽姫はそう言って笑っていた。

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