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恋と秘密と幼なじみ

第9章 期末テストとえっちの両立

陽姫と一線を越えて、祥吾の中にはより強い気持ちが芽生えていた。

必ず彼女を守るという気持ちや、一生をかけて愛するという誓いだ。

十二歳の、まだ大人ではないが子供とも言い難い少女が身体を委ねるというのは、かなりの負担や不安があったに違いない。

それを受け取った彼としては、とにかく責任を持って彼女を受け止めるしかなかった。

もちろん当の本人の陽姫は「せっくすなんてよゆーだった」とか、「次はイカせてあげるからね」などと強がり、負担など何もなかったように振る舞っているが、それは自分を信用しているからに他ならない。

そう思うとより一層、祥吾の肩には力が入った。

「あー……期末、嫌だなぁ」

そんな彼の思いも知らず、陽姫はちょこんと突き出した唇と低めの鼻の間にペンを挟み、古典的な「勉強面倒臭い」ポーズを取っていた。

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