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恋と秘密と幼なじみ

第12章 キャンプと嫉妬

「冷たーい」

海の水はそれほど温かくなく、すぐに胸まで浸かれない。

「大丈夫。慣れたら感じなくなるから」
「そんなこと言われても、ねえ?」
「そうそう。こういうのは慣れるまで時間かかるから」

ほのかも冷たそうに足許を小刻みにパシャパシャさせていた。

「うらっ!」

男子の一人が水を掬って二人にかけてくる。

「きゃっ!?」
「ちょっとぉ! やめてよ!」

低脳なハイテンションにイラッときたが、確かにそれがよかったのか、すぐに水には慣れてきた。

五分もしないうちに陽姫たちも泳ぎだし、サメやシャチの浮き袋にしがみついてはしゃぐ。

あまり乗り気じゃなかった気分などどこに行ったのか、陽姫は潜っては岩場に転がるヤドカリを採ってはしゃぐまでになっていた。

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