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恋と秘密と幼なじみ

第12章 キャンプと嫉妬

「べ、別に愉しかったから連絡しなかったわけじゃないしっ! そういう意地悪ないい方する祥吾君嫌い!」
「ほう? 自ら連絡しないで俺をやきもきさせて逆ギレまでするのか。なるほどなぁ」

祥吾は怖い笑い方をしたまま目を細めてウンウンと小さく頷く。

「だからタイミングが……ごめんなさい……連絡したかったんだよ?」

じっとりとした目で見詰められるのに堪えきれず、素直に謝った。

「俺がどれだけ悶々としたか、ひめちゃんには分からないんだろうなぁ」
「何でもするから許して!」
「へぇー……何でもしてくれるんだ?」

その言葉を待っていたかのように祥吾は満面の笑みに変わる。
先ほどまでの張り付いたような笑顔より、その笑顔は更に狂気を感じた。

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