恋と秘密と幼なじみ
第12章 キャンプと嫉妬
「祥吾君ごめんっ! 今帰ってきて--」
「やあ、ひめちゃん、お帰り。少し日に焼けたんじゃない?」
祥吾はいつも以上にニコニコと笑い、迎えてくる。それが逆に恐ろしかった。
「あのね、祥吾く--」
「入って! 暑かったでしょ?」
能面の笑みみたいに動かない笑顔のまま家の中へと通される。
祥吾の部屋に入り、お茶を出されても心がざわざわと落ち着けなかった。
「……怒ってるよ、ね?」
「怒ってる? なにが?」
ぴくんっと眉を動かしただけで彼の笑顔は張り付いたままだ。
「その……連絡出来なくって」
「ああ。そんなこと? よっぽど愉しいんだろうなってことが分かったよ」
よっぽどと言うところをことさら強調した口調が彼の静かな怒りをよく表していた。
「やあ、ひめちゃん、お帰り。少し日に焼けたんじゃない?」
祥吾はいつも以上にニコニコと笑い、迎えてくる。それが逆に恐ろしかった。
「あのね、祥吾く--」
「入って! 暑かったでしょ?」
能面の笑みみたいに動かない笑顔のまま家の中へと通される。
祥吾の部屋に入り、お茶を出されても心がざわざわと落ち着けなかった。
「……怒ってるよ、ね?」
「怒ってる? なにが?」
ぴくんっと眉を動かしただけで彼の笑顔は張り付いたままだ。
「その……連絡出来なくって」
「ああ。そんなこと? よっぽど愉しいんだろうなってことが分かったよ」
よっぽどと言うところをことさら強調した口調が彼の静かな怒りをよく表していた。