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恋と秘密と幼なじみ

第14章 エピローグ

「そんなにボーダー低くないから!」

「じゃあどんなときだよ?」

「誕生日とか。あとクリスマスとか」

「えー! それじゃ年に数回じゃんかよ!」

祥吾は大袈裟なくらいに嘆く。

「それでも多いくらいだし!」

「結構自分に厳しいんだな、ひめちゃんって」

「当たり前でしょ! だって、じゃないとズルズルいっちゃうもん」

キスをすれば身体にも触れ合いたくなるし、そうなればもっと欲しくなるだろうし。
しかしそれはもちろん祥吾には言わない。

「辛いなぁ……」

「私のこと好きならがんばって! 私だって辛いんだし」

「うーん……まあ、しょうがないよね」

祥吾は渋々頷いてくれた。

その優しさが嬉しくて--

「ありがとう!」

陽姫はチュッと祥吾にキスをした。


恋と秘密と幼なじみ  〈終わり〉

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