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恋と秘密と幼なじみ

第4章 秘密の恋のはじまり

お肉は特別いいものを用意したわけではないが、青空の下で食べるとなぜだか美味しく感じる。
普段は食の細い陽姫も箸が止まらなかった。

食後、親たちは雑談に花を咲かせ始める。

「ねぇ、また川で遊ぼう!」
「もう転けるなよ」
「分かってるって!」

親たちの雑談など子供たちには退屈なだけだ。二人は川辺へと向かう。
五月の陽射しを反射する川は目を細めるほど眩しかった。
夏に来るときは水着に着替えて泳ぐが、さすがに今の季節だと寒すぎる。

既に濡れてしまった祥吾はなんの躊躇いもなくザブザブと水を踏み散らして川へと踏み込む。

「ほら、ひめちゃん! 仕返しだ!」

手の平で掬った水を浴びせてくる。

「きゃっ! やめてよ、お兄ちゃん!」

汗ばむほどの暑さで浴びる水は気持ちいい。
陽姫も川の水を蹴飛ばし祥吾にかける。
高く脚を上げて翻ったスカートの奥から太ももや花柄模様のパンツが見えてしまっていることも気付かないほど、童心に帰ってしまっていた。

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