テキストサイズ

神々の性

第2章 神様の栄養











「ねぇねぇサンちゃん」






『なんじゃ?』









あれからかれこれ5日がたった



サンちゃんには目を閉じると会える

でももちろんサンちゃんはあたしの体に宿っているから目を閉じなくても話しはできる




サンちゃんはあたしに細かく説明してくれた

神様は こうして人間の体に宿ることで自分の力を封じながら使うことができる

ただ、宿主(人間)を決めるには自分の力量に相応しい相手でなくてはならないらしい









つ、ま、り、







「...じゃあサンちゃんは秋山家の神様ってわけじゃないってこと?」





『そうゆうことじゃ』









な...なんかガックシ.....


じゃあウチの家に伝わる七草って名前はあんまり意味をなさないってこと.......?









「...はぁ.......じゃあ別に七草って名前もこの印もあんま意味ないのね.......」










『そうゆうわけではないのじゃ』









.......え???




「名前も印も意味あるの?」







『いや、名前の意味はあまりわからぬが...印の持つ意味は正しかろう』








やっぱ名前は意味ないんだ.....







『この家にあるあの祠。あれは我がいた天界と繋がっている。この家の印を持つ者は神を封じる力を持ち合わせていなければならぬ と、教わってはいないか?』





「教わった。小さい頃からずっと、お前には力があるとか言われ続けてた」











本当に、ずっと言われ続けていた


あの苦手なばあ様にも お母様にも お父様にも




何度嫌だと喚いても...

毎日の集中訓練は続いた











『そなたも辛く長い道のりを通ってきたのじゃな…』






サンちゃんはあたしの心がわかる

あたしが思い出している記憶も全部


だからあたしが辛くていっぱい泣いてきたことも理解してくれた






それだけで心は暖かくなった











ストーリーメニュー

TOPTOPへ