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愛してるのに,愛せない(続)

第4章 drama

((秀太side))







千晃と2人きりで登校





そう思うだけで顔がほころんでしまう





いつも通り通学するだけなのに,いちいち髪の毛を気にしてしまう





いわゆる恋の病だ






千「おはよ!秀ちゃんお待たせ!いこっか!」

秀「おはよっ」





千晃はいつも右手に保冷バッグを抱えている



それを俺が持つのが毎朝の日課




秀「千晃、貸しな」

千「秀ちゃんいつもありがとう(笑)」




なぜか今日は保冷バッグがいつもより重く感じた


メニューか量を増やしたに違いない





秀「あれ,千晃もしかして今日の食堂気合い入ってる?」

千「あ,そうなの!昨日のりんごが好評だったんだけど,冷たいりんごが食べたいってみんなが言うからりんごもシロップ漬けにしちゃった!」

秀「お〜,いいじゃん」

千「楽しみにしててね〜!(笑)」




千晃はそう言って満面の笑みを見せた




今,この笑顔が見れているのは俺だけ





少しだけ優越感を感じる






千「あ,秀ちゃんそういえば」

秀「ん,」

千「昨日いつ恋のいいところで秀ちゃんからLINEきたせいでセリフ聞き逃しちゃったよ!!もう!!」





こんどは肉まんのように顔を膨らませて怒る千晃






秀「ぷっ……っはははははは!!!ww」

千「ちょ,なんで笑うのよ!!(笑)」

秀「いや,見逃したのは俺のせいじゃないしw
そのシーン見てからLINE返せばよかったじゃん」





笑ったり怒ったり喜んだり悲しんだり,そんな千晃の表情にもいちいち心を奪われる






秀「なあ,千晃」

千「ん〜?」

秀「俺…さ,千晃に言わなきゃいけないこと…あるんだ…」


俺の真剣な表情に気づいたのか,千晃の表情も真面目になる



今日,きちんと伝えて,フられて,吹っ切る



そう決めたから



ちゃんと俺の口から伝えるんだ

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