テキストサイズ

大型犬との夏波乱

第3章 ~大喜の元親友だった青年~

「俺も、最初は信じたくなかったんです…。
でも、途中から利用されてたんだって気付いて…。」

信号が赤になり、車を停止する。

「アイツ……あ、名前は碇文彦(いかりふみひこ)って言うんすけど…。」

アイツ、碇文彦って言うのか。

「文彦が、行方をくらましたって借金取り達から聞かされ、その時に初めて自分が利用された事に気付きました…。」

深く落ち込んだ様子を見せる大喜君。

「信じてた親友に裏切られた時の絶望感って、半端ないっすね…。」

「大喜君、何回も言うようだけど―――――」

「わかってます
今の俺には、小太郎さんがいますから!」

大喜君に、少し元気が戻る。

「それに今は、郁さん、朝陽、店長や店長の奥さん、仕事仲間のみんながいるから平気です♪
これもみんな、小太郎さんと出会えたおかげです♪」

「ッ…///」

大喜君は、僕の唇にキスをした。

「えへへ♪」

ストーリーメニュー

TOPTOPへ