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大型犬との夏波乱

第1章 ~プロローグ~

「……。」

青年の後ろ姿を、複雑そうな表情で見つめる大喜君。

「大喜君?」

「あっ、はい…。」

「早く中に入って、チェックインしようよ」

「はい…。」

僕達は、旅館の中へ入ってフロントでチェックインを済ませ、宿泊部屋へ向かった。

◇射手座旅館2階・202号室◇

-大喜視点-

「結構、良い部屋だね♪」

「はい…。」

「大喜君?」

.小太郎さんが、心配そうな表情で俺のそばに寄る。

「あの、実はさっきの奴…。」

俺は、小太郎さんに正直に打ち明けた。

さっきの青年が、俺が借金の連帯保証人になった親友だった男だって事を…。

「そうだったんだ…。」

「はい…。」

「大喜君、元気出してよ!
今は、僕がきみのそばに居るし♪」

「そうですね…ありがとうございます」

アイツの事を気にしたってしょうがない。

今は、小太郎さんとの初めての旅行を楽しむ事だけを考えよう。

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