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女の子「ねぇねぇ、おにぃちゃん。何してるの？」

急に声をかけられてはっとする。クローバーに集中しすぎて、全く人の気配に気付かなかった。

「あっ、えっと〜、その〜四つ葉のクローバーを…」

幸い子どもだけだから大騒ぎになる前に退散しようと思い、静かに後ずさりした俺の手を女の子が引っ張った。

女の子「四つ葉のクローバー探してるの？私ね、あるとこ知ってるよ。こっちにきて」

こっちこっち！と引っ張って行く女の子の後をついて行く。
本当に知ってるの？

女の子「私がいつも探す秘密の場所だけど、特別に教えあげるね。お日さまがたくさんあたるこの辺にね、いっぱいあるんだよ！」

半信半疑で、捜索を開始した瞬間。

「あった！！」

女の子「ほらね！」

しかも、よく見ると、見つけた四つ葉のクローバーを囲むように4つの四つ葉のクローバーが生えていた。

「うわっ！凄いっ！！」

葉っぱがとれないように慎重に積んでケースいれる。

女の子「見つかってよかったね」

「秘密の場所、教えてくれてありがとう」

女の子「どういたしまして」

「あっ、お名前教えてくれる？」

女の子「あいだまさみ。お兄ちゃんは？」

「えっと」

名前を聞き返されると思っていなかったからちょっと焦る。