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Baby love

第3章 たぶん、恋をした。




M side




俺のベッドで眠る翔くんを見て、ため息しか出ない。




何でこんな事に・・・




てか翔くんて酒強いはずだよな。
何でこんな連続で潰れるんだよ。



あの日だって・・・
翔くん家で飲んだ日、上機嫌で色んな話をしながら翔くんは次々に酒を煽っていた。



飲み過ぎじゃない?と声をかけても
大丈夫!としか言わなくて。
翔くんの大丈夫は今後一切信用しない事にしよう。



M「・・・楽しかったのにな。」



よく笑ってよく喋って、俺と一緒にいるのが楽しいんだと思うと嬉しかった。



俺が女だったら良かったのに、なんて冗談を言われた時は少し切なくなったけど・・・



でも、泊まっていけと強引に引き止められて少し迷った。
酔っぱらって距離感が近くなっている翔くんに、ドキドキしている自分に気付いていたから。




M「全部忘れるなんて、ヒドイよ。」



スヤスヤと眠る翔くんの顔をジッと見つめる。
俺の気持ちなんか知らずにグッスリ眠りやがって。



M「・・・・・翔くんて悪い男なんだね。知らなかった。」



ふっくらとした色っぽい唇にそっと触れようとして、手を止めた。



M「・・・・・・・。」



触れたら、止められなくなりそうだから。



俺はどこで間違えちゃったんだろう。
ただ憧れていたあの頃に戻りたい。



M「ゴメンね、翔くん。」



好きになっちゃって。




布団を掛け直して、そっと寝室を出た。
あの酔っ払いようじゃまた記憶ないのかな・・・



世話が焼ける兄さんだよ。



ソファに寝転んで、毛布をかぶる。
明日、お味噌汁くらいなら二日酔いでも飲めるかな。



朝起きたら作ってあげよう。
今度こそ笑って、気にしないでって言うんだ。




・・・大丈夫。





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