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Baby love

第5章 近付きたい。




M side



あの後は最悪だった。
まだ取材も撮影も残っていたから、逃げ出したい気持ちを抑えてなんとか普通を装ったけど。



翔くんが隣にいると、頭が沸騰しそうなくらいドキドキしてしまう。



バカだよね、この人。
普通あんな事する??
パンツ一丁が好きなのかな?
変態なのかな?



隣の翔くんをチラっと盗み見るつもりが、バッチリ目が合ってしまった。



M「っ!!」



思わずバッと顔を反対にそむけると、相葉ちゃんに頭突きをしてしまって大きな音が響く。



A「いってー!松潤っ、何やってんの?」



涙目で頭を押さえる相葉ちゃんに、まわりから笑いが起こる。



M「ゴメン!」



N「良いよ良いよ。たまに刺激与えないとボケるから。
ね?相葉さん。」



A「ボケねーよっ!」



2人がキャイキャイ騒いでくれたおかげで、不自然に赤い俺の顔には誰も気付かなかった。



メンバーにフォローさせてしまうなんて・・・
自己嫌悪で吐きそうだ。



俺、翔くんと居たらダメになってしまう気がする・・・
仕事に集中出来ないなんて、これからも皆に迷惑を掛ける事になってしまうんじゃないか。



なんだか泣きそうになってきて、ノロノロと着替える。
皆早く楽屋出て行かないかな・・・




S「潤、」



M「・・・・・・。」



今はダメだ。
とても冷静に話なんか出来ない。



胸ぐらを掴まれた時の、息がかかる程の近い距離。
真剣な目を、本気でカッコ良いと思った。
触れる吐息に目眩がした。



乱暴に服を脱ぎ捨てる姿も様になり過ぎて、目の前の鍛えられた体にドキドキして気がおかしくなりそうだった。



酔っ払ってた時は俺が目を瞑りながら脱がせたけど、翔くんが自ら次々と脱いでいくのを目の当たりにするのは刺激が強過ぎて・・・



あの時、カズ達が入って来なかったら、俺は翔くんの体を抱きしめてしまっていたかもしれない。
あの色っぽい唇に噛み付いてしまったかもしれない。



本当にギリギリだったんだ。



俺は、そういう対象として翔くんを見てしまっている。






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