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Baby love

第8章 伝いたい気持ち。





真冬だというのに、今日は日差しが暖かい。
のんびり散歩をしたら気持ち良いだろうなぁ・・・


何で俺はこんな気持ちの良い空を見ながら、ため息をつかなければならんのだ。




遡ること数時間前の今朝。


午後から仕事だった俺は、父さんに呼ばれて実家に行った。


話がある、なんてかしこまる両親に何事かと思っていたら・・・





S「見合い?!」



「見合いなんて気張ったもんでもないがな。」


「もうそろそろ将来を考えても良いでしょう?」



S「いやいやいや、無理だろ何考えてんだ!!」



「もちろん今すぐじゃないわよ?
相手のお嬢さんは数年待ってくれると仰ってるのよ。
その間は花嫁修業って事で・・・」



「今すぐには立場的に結婚は無理だろうが、いずれはちゃんと家庭を持つべきだ。」



・・・頭がついてかない。
結婚??俺が??誰と??



「翔、結婚までゆっくりと関係を築いていけば良いのよ。」



S「待ってくれよ、決定事項みたいに言ってるけど!
俺は相手は自分で決める!!」



どこの誰とも知らない相手と付き合えるか!
それに、俺は潤の事が・・・



相手が誰であれ、断るしか選択肢は無い。




「仕事も良いけど・・・いつか、ちゃんと結婚して幸せになってね?
アイドルの翔も母さんは大好きだけど、息子の人並みの幸せをやっぱり願ってるのよ。」



人並みの幸せ・・・



「私はお父さんと結婚してとても幸せよ。
可愛い子ども達にも恵まれて・・・
あなたにも、幸せになってほしいの。」





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