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Baby love

第8章 伝いたい気持ち。




S「母さん・・・俺は、」



俺だって幸せになりたい。
絶対なってやると思ってる。
でも・・・



「翔・・・?もしかしてあなた、相手がいるの?」



S「え・・・」



「こないだ聞いた時は恋人いないって言ってたじゃない!
できたの?!どんなお嬢さん?!」



キラキラと目を輝かせる母さんに圧倒される。



S「こ、恋人はいないよっ・・・」



「・・・振られたの?」



S「振られてねぇ!」



縁起でも無い事言うなよ!
これから告白するってのに・・・



「お付き合いはしてないのね?」



S「・・・まぁ。色々あるんだよ。」



相手は男だし。



「芸能界の方?」



てか母さんも父さんも良く知ってる松本潤だし。



S「・・・・・・・。」



「なに黙ってるの。言えないような相手なの?」



言えるわけない・・・



「お付き合いもしてない方なら、とりあえずお見合いはしなさい。」



S「はぁ?!」



「もう話は進めてあるの。相手のお嬢さんはあなたに会えるのを楽しみにしてるのよ。
親にも言えないような相手なんかより、立派な可愛らしいお嬢さんよ。」



S「なんだよそれ・・・」



潤より立派な奴なんかいるか。
ガキの頃から、隣でずっと頑張ってるのを見てきたんだ。
あいつ程努力してる奴いないよ。



「翔?聞いてるの?」



S「聞いてるよ。でも、悪いけど見合いはしない。」



「翔!!」



S「・・・今から仕事だから。
もうこの話は終わりだよ。」



ああ、早く潤に会いたい。



「・・・また話し合いましょう。」



S「・・・」



振り返る事もせずに静かに家を出る。
天気が良過ぎて逆に憂鬱だよ・・・
こんな晴天、1人で歩くには勿体無い。



・・・結婚か。



ごめんな、母さん。父さん。
俺、誰とも結婚はしないよ。
好きな奴がいるんだ。



天気の良い日に、一緒に散歩したいと思う愛しい奴がいるんだよ。





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