テキストサイズ

スケートリンクと溺愛コーチ

第2章 はじまり


綾子さんの今日の格好は、黒のタートルネックにワインレッドのダウンベスト、黒いスキニーパンツをはいている脚は、信じられないほど長くて。

髪の毛は横髪を左側だけたらして、あとは後ろでひとまとめ。

こ、これは・・・女子でもホレる・・・///


「着替えないの?」
綾子さんが不思議そうに見つめてくる。

「あ、き、着替えます!」

急いで着替えねば、綾子さんをまたせてしまう!

今日の私の服装は、胸元にラインの入ったグレーのタートルネックにクリーム色のダウンジャケット。
白いタイツの上には、杏莉様お気に入りのフィギュアスケート衣装ブランド、『Ice Princess』の水色ふりふりスカート!

庶民の私には高くて手がだせなかったけど、Sクラスに入れたお祝いに買ってもらったんだ!

急いで髪の毛を高めのポニーテールにゆわく。


「お待たせしました!」

「それじゃあ行きましょうか。」


リンクの場所は、廊下をまっすぐ。だけど綾子さんは、リンクとは反対の方向へ進んでいく。


「あ、あの!リンク・・・こっちじゃないんですか?」

「あ、ええ。知らなかったわよね。Sクラス専用のリンクはこっちなの。」

「そ、そうだったんですか・・・すみません・・・」

「あやまるようなことじゃないわ。あなたは初めてなんだし。案内するわね、こっちよ。」


前を歩く綾子さんについていくと、“特別リンク”とかかれたドアが見えてきた。


「ここよ。いらっしゃい、Sクラスへ。」

ストーリーメニュー

TOPTOPへ