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第8章 CALL

今回も空想の人物でてきますm(_ _)m


日高くん×櫻井 鈴(サクライ リン)


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光 : 来週は千葉だな!

鈴 : LIVEで光くん見れるの楽しみだな〜(笑)

光 : 鈴のこと頑張って探してみようかな(笑)






LINEに絶え間なく溢れるメッセージたち









光くんとは小学校、中学校、高校が一緒だった




あんなに近くで笑ってた幼なじみなのに、今は遠い遠い世界で輝いてる





スマホ越しで光くんと話せるだけでも、今じゃ奇跡に近いし




小中高と同級生だったなんて周りに言ってしまえば質問攻めされるに違いない





あんなに一緒にいたのに、物として残ったのはたった2つ





" 日高光啓 "





そうしっかり刻まれた高校の名札と






制服の第2ボタン






卒業式が終わると同時に光くんのところに人だかりができて




みんなが寄って集って光くんのボタンなどを一瞬で奪っていった




私が光くんのところへ行ったときはもうすでに何も無かった




それでも最後くらい正直な気持ちを伝えたくて




" 私も光くんのボタンとか名札、欲しかったなあ"




なんて笑いながら言ってみたら




光くんがポケットから第2ボタンと名札を取り出して




あのキラキラの笑顔で渡してきた







" え… "


「これだけは大切な奴に渡したくて」


" でも…それなら… "


「大切なものを置いてでも東京に行くって決めた以上、絶対にやり遂げたいんだ」


" … "


「鈴には、応援していてほしい。それだけで頑張れるから」


" 当たり前だよ?光くんのことは誰よりも応援してるよ? "


「鈴がこれを大切にしてくれてることが、俺を応援してくれてるってことだって思えるように、ね?」








ボタンと名札を見るたびに溢れる光くんとの思い出




ほんとは、電話だってしたいし





会って話したい、顔が見たい





でも、応援するって決めた以上、そんなことはできなくて…











このもどかしさはどうしたら消えるのだろうか

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